柴犬が家族になり、娘の心友ができました

長女は小さい頃から犬を飼うのが夢でした。お友達の家で飼っているトイプードルが大好きすぎて、事あるごとに我が家でも犬を飼おうと打診してきます。そのトイプードルは誰でもしっぽを振って愛嬌をふりまいて、ずっとなでさせてくれる性格をしていました。犬が可愛いのは分かるけど、生き物を飼うのは大変な事。責任をもって餌やりや毎日の散歩、お世話ができる歳になるまでは飼わないと伝えていました。

長女は優しい性格で、小学校で辛いことや悲しいことがあるとぐっと我慢し、自宅に帰ってきてから大泣きすることがしばしばありました。なぐさめながら、昔のことを思い出しました。姉とケンカし泣いてた子ども時代、いつもそばで飼い猫が寄り添ってなぐさめていてくれたことを。娘にもそんな存在がいてくれたら、心の支えになるのではないかと。
夫と相談し、我が家にも犬を迎え入れることを決めました。長女はトイプードル一択。夫は犬より猫派で、甘えてくる洋犬はちょっとと家族で意見が合わず、最後の一歩を踏み出せないまま時間が過ぎていきました。

実家での集まりの際に、なにげなく犬を探している話をしたところ、義理の兄の知り合いに柴犬のブリーダーがいて紹介してもらえることになりました。そこからはとんとん拍子で1か月後には柴犬の子犬が家族に加わりました。長女は大喜びで、とても可愛がり、約束通りお世話も一生懸命していたのですが、忘れていたのです。柴犬の性格を。あまりなでられるのは好まず、歯がかゆいのか甘噛みをしてくるのです。数日後、長女は「思っていたのと違う!」と大泣きしました。お友達の家のトイプードルとの差が受け入れられない様子でした。しかし、犬はおもちゃではありません。

思っていた犬との暮らしではなくても、受け入れなくてはいけません。長女もそれは理解しており、一緒にネットで柴犬について調べたり、甘噛みの直し方を色々と試してみたり。そのかいあって、数か月後には座っていると自分から膝のうえに乗ってくる猫のような柴犬に成長しました。娘が泣いているとそばに寄り添い、涙を舐めている柴犬の光景を見た時にあぁ、犬を飼って正解だったと心から感じました。娘の成長を促し、辛い時にはそばで寄り添い家族や友達とは違う心の友になってくれました。

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